料理写真は売れ筋の定番でもあります。
美味しい料理写真を撮るコツとは?
料理写真は需要の高いテーマのひとつ。
料理の中でも定番といわれる料理は、競合相手が多く、売れる作品を作るのは難しい。
このページの鍋料理の写真は、ALPHA TEC氏の作品だが、氏の得意分野でもある。氏は自ら料理をして、撮影している。
まず、基本として自分でもある程度の料理ができることが必要だろう。
食材や料理について知っていないと、どのタイミングで撮影するのがベストなのかがわからないからだ。
美味しそうに撮るというのは、演出でもある。
熱々の鍋料理であれば、グツグツ沸騰していて、湯気が立ち上る瞬間を撮る。
湯気がよく立ち上るためには、周囲の気温が低い方がいい。暖かい部屋だと湯気はすぐに消えてしまうからだ。そうした背景も整える。
アナログの時代は、湯気の代わりにタバコの煙を使ったりしていた。タバコの煙は消えにくく、湯気よりも写りやすかったためだ。
昨今は、デジタルの後処理で湯気を合成したりできるので、実際の湯気にこだわる必要はなくなった。それもテクニックのひとつである。
冷たい飲みものを撮るときには、グラスなどに水滴をつけるために、霧吹きで人工的に水滴をつけたりする。
食材が積み重なるようなものの場合は、動かないように串を刺したりもする。
カメラの視線から、仕掛けが見えなければいいのだ。
料理を作ったままの状態で撮影しても、美味しく見えるとは限らない。
だから、美味しく見えるように演出する。
どうすると美味しく見えるか?
という、創意工夫の結果、売れる料理写真が完成する。