NIKONがフルサイズ・ミラーレスカメラの「Z6」と「Z7」を発表したのが、8月23日。
それに続いて、CANONが「EOS R」を9月5日に発表。
ミラーレスで先行するSONYを追う形で、カメラメーカー3強の新しい時代に入ったように思います。
NIKONで注目すべきは、マウントを新しい規格の「Zマウント」にしたこと。
従来からのFマウントは、フイルム時代からの古い規格であるため、マウントの内径が小さく、レンズ設計に不利な状況でした。
私のブログで以前、「NIKONはFマウントを捨てて、他社よりも優位な開発ができるマウントに移行した方がいい」……と書いていたのですが、ついにそれを実現したのがZマウントです。
一方、CANONもミラーレスに移行するにあたって、RFマウントを採用しています。
それぞれの主な違いを比べると……
SONY(Eマウント)……内径 : 46mm、フランジバック : 18mm
CANON(RFマウント)……内径 : 54mm、フランジバック : 20mm
NIKON(Zマウント)……内径 : 55mm、フランジバック : 16mm
※NIKON(Fマウント)……内径 : 44mm、フランジバック : 46.5mm
というようになっています。
内径が大きく、フランジバックが短いほど、レンズおよびカメラ設計には有利だとされています。
数値だけ見ると、NIKONが他社よりも優位に立とうとする意図がうかがえます。
今後、ミラーレスが主流になっていくでしょうから、Zマウントの採用は、少なからず優位には働きそうです。
既存のニコンユーザーにとって、レンズ資産を活かせるかどうかが気になるところですが、マウント変換アダプターを使用することにより、Fマウントレンズも使えるようにはなっています。
なお、Zマウントの規格は他社には公開しないとのことで、サードパーティ製のZマウントレンズは出てこないことになります。純正しか出ないことで、価格的には高いものになりそうです。
Z7は魅力的なカメラではありますが、性能を十分に発揮するには、Zマウントレンズを同時に買わないといけません。
そこが痛いところですね。